オメガの中でも非常に長い歴史を持ち、多くのファンを惹きつけてやまない名作シリーズが「シーマスター」です。
1948年の誕生以来、シーマスターは防水性能の追求、耐久性の向上、革新的なデザインの採用など、時代ごとに進化を続けてきました。
現在では、プロフェッショナルダイバー向けの高機能モデルから、日常使いに適したドレッシーなモデルまで幅広く展開され、オメガの中でも最も多彩なラインアップを誇ります。
当店は、シーマスターの買取・査定に携わってきましたが、同じシーマスターでも年代、ムーブメント、素材、人気カラーなどによって評価が大きく変わります。
この記事では、歴史的背景からシリーズごとの特徴、高価買取につながる具体的な条件までを、専門店ならではの視点で徹底的に解説していきます。
目次
シーマスター誕生の背景を深くひも解く(戦後の技術が生んだ実用時計の原点)

1948年、実用時計として誕生
1948年に登場した初代シーマスターは、軍用時計の技術を民生品へ応用するというオメガの挑戦から生まれました。
第二次世界大戦中、オメガは英国軍向けに高精度・高耐久の時計を大量に供給しており、戦後は軍用で蓄積した知識や技術を一般ユーザーのために使いたいという思いが強くありました。
当初のシーマスターは、現代のような大型ダイバーズではなく、普段使いできる防水時計として企画されています。
堅牢なケース構造やシール性能を誇り、当時の生活者にとって「水に強い上質な時計」という革新的な存在でした。
防水性を高めたオメガ独自の構造
初期シーマスターでは、当時としては非常に珍しかったOリングガスケットを使用し、温度変化に強い防水構造を実現しました。
この技術は後に本格ダイバーズへの発展へつながる重要な基盤となります。
さらに、防水性能とデザイン性を両立するという当時の課題をクリアし、ビジネスでもカジュアルでも使える“万能な時計”として人気を集めました。
進化の黄金期(1950〜1970年代に起きたシーマスターの大きな転換点)
1957年、伝説の「シーマスター300」が登場
1957年はオメガの歴史において象徴的な年です。
スピードマスター、レイルマスターとともに“プロフェッショナル トリロジー”として、シーマスター300が登場しました。
シーマスター300は、本格的なプロダイバー向けに設計されており、
・高い視認性
・深海でも使える堅牢性
・回転ベゼルによる潜水時間の管理
など当時のダイバーに必要な要素を網羅していました。
特に“ブロードアロー針”はアイコニックなデザインとして、現在でも復刻モデルで採用されるほど愛されています。
プロプロフの登場で本格ダイバーズの道を開く
1970年代に登場した「シーマスター プロプロフ(Ploprof)」は、オメガの技術力と開発力の高さを象徴するモデルです。
プロダイバーの要望を反映したプロプロフ600は、
・モノブロックケースによる圧倒的な堅牢性
・飽和潜水対応のヘリウムエスケープバルブ
・誤操作防止のロック機構付きベゼル
など、プロが実際に求める機能が詰め込まれています。
プロプロフは一般向けというより業務用に近い時計でしたが、その“道具としての美しさ”が時計愛好家から高い評価を得ており、ヴィンテージ市場ではいまも希少価値が上がり続けています。
現代のシーマスターを象徴する「ダイバー300M」と技術革新
1993年、ダイバー300Mの誕生
現在のシーマスターの人気を決定づけたモデルが「ダイバー300M」です。
波模様のダイヤル、青ベゼル、スケルトン針など、当時のダイバーズとしては非常に洗練されたデザインが採用され、発売直後から世界的な人気を獲得しました。
特に1995年公開の『007 ゴールデンアイ』でジェームズ・ボンドが着用したことで知名度が急上昇し、“ボンドウォッチ”として世界的に認知されるようになりました。
セラミック素材とコーアクシャルの搭載で一気に高級路線に
近年では、ダイバー300Mはセラミックダイヤル・セラミックベゼル・コーアクシャルムーブメントを搭載し、耐傷性・耐磁性・精度が飛躍的に向上しています。
特にMETAS認定を受けた「マスター クロノメーター」は、強力な磁気からムーブメントを守る性能を備え、現代生活での安心感が格段に高まっています。
多彩なラインアップ(シーマスターの主なシリーズ)

オメガの中でもシーマスターが特に魅力的なのは、“ひとつのシリーズの中に複数の世界観が存在する”点です。
ダイバーズモデルとして圧倒的な性能を誇るモデルもあれば、ビジネスシーンに馴染む上品なライン、さらにはヴィンテージモデルとしてコレクターから熱い支持を受ける個体まで幅広く展開されています。
このように豊富なラインアップがあるからこそ、シーマスターは幅広い層から支持され、中古市場でも需要が絶えることがありません。
ここでは、主要4モデルを、専門店の視点で深く掘り下げて比較していきます。
シーマスター ダイバー300M
シーマスターの中でも最も知名度が高く、現行シーマスターを象徴する存在が「ダイバー300M」です。
1993年の誕生以来、機能性とデザイン性を見事に両立させ、“高級スポーツウォッチの入門機”として世界中で愛されています。
●波模様ダイヤルに込められたデザイン性
ダイバー300M特有の波模様は単なる装飾ではなく、“海と共にある時計”というコンセプトを象徴しています。
現行モデルではレーザー加工により繊細なパターンが施され、角度によって見え方が変わる美しさがあります。
●高い視認性とスポーティな針・インデックス
スケルトン針や大きなドットインデックスは視認性を高めるためにデザインされており、水中の暗い環境でも時間を瞬時に読み取りやすくなっています。
実用時計としての完成度が非常に高い点が評価されています。
●セラミックベゼルの高級感と耐傷性
セラミックベゼルは傷がつきにくく、経年劣化にも強いため、中古市場でも“使用感が出にくいモデル”として評価されます。
黒・青・白などカラー展開も多く、好みに合わせて選びやすい点も魅力です。
●ヘリウムエスケープバルブの実用性
飽和潜水に対応したヘリウムエスケープバルブは、プロ仕様の証として人気があります。
実際の生活で使うことは少ない機能ですが、“本格派ダイバーズのアイコン”としてデザイン性にも貢献しています。
●素材の豊富さがコレクション性を高める
ステンレス、チタン、セドナゴールド、コンビモデルなど素材ラインアップが豊富で、限定モデルやボンドモデルなど、特別仕様も多数存在します。
そのため「同じダイバー300Mでも個体ごとに価値が大きく異なる」という特徴があり、買取価格にも差が出やすいシリーズです。
シーマスター プラネットオーシャン
プラネットオーシャンは、シーマスターの中でもよりプロフェッショナル向けのスペックを追求したシリーズです。
外観の迫力や、耐水性・耐久性の高さから、“ハイスペックダイバーズの頂点”と称されることもあります。
●600m防水という圧倒的スペック
600m防水という数値は一般ユーザーにとって過剰ともいえる性能ですが、この“必要以上の耐水性”こそがプラネットオーシャンの個性です。
深海で使用できるほどの耐久性は、時計の価値を裏付ける大きなポイントとなっています。
●厚みのあるケースが生む存在感
プラネットオーシャンはダイバー300Mよりケース厚がかなりあり、着けたときの重量感や迫力は別格です。
“実物を腕に乗せて初めて魅力がわかる”と言われるほどで、ツール時計が好きなユーザーから強く支持されています。
●高級感あるディテール
ベゼルやダイヤルにはセラミックやリキッドメタルを採用し、仕上げも非常に丁寧です。
素材の組み合わせによって印象が大きく変わるため、ブラック・オレンジ・グレーなどカラーによる個性が出やすい点も特徴です。
●クロノグラフ、GMTなど機能バリエーションが豊富
プラネットオーシャンはサイズ展開だけでなく、
・シンプルな3針
・クロノグラフ
・GMT
など機能面でも多様な選択肢があります。
この幅広い展開は、ユーザーの目的や好みによって最適な一本を選びやすいという大きな魅力につながっています。
シーマスター アクアテラ
アクアテラは「陸でも海でも似合う」をコンセプトに誕生したモデルで、ビジネスシーンからカジュアルまで幅広く使える点が高く評価されています。
●チークコンセプトダイヤルの美しさ
アクアテラ特有の縦ストライプダイヤルは、ヨットのデッキ材をイメージして作られており、スポーティながら上品さを感じさせるデザインです。
光の角度によって表情を変えるため、ビジネス用としても高級感を十分に発揮できます。
●サイズ展開が豊富で使いやすい
アクアテラは34mm、38mm、41mmなど幅広いサイズが展開されており、男女問わず選ばれています。
時計の大きさを自然に選びたいユーザーにとって、アクアテラの多様なサイズ展開は大きな魅力です。
●スーツに合わせやすいスマートなデザイン
スマートなケースラインと薄めの厚さにより、袖口に引っかかりにくい点がビジネスマンから特に人気を集めています。
“仕事用の高級時計が欲しい”という方にとってアクアテラは非常に理想的な選択肢です。
●コーアクシャル+耐磁性能の高さ
アクアテラは早くから耐磁性能を強化したラインとしても知られています。
現代生活ではPCやスマホ、バッグの磁気ボタンなど磁気への接触が多く、耐磁仕様は実用性に直結する魅力です。
●買取市場でも安定した評価
アクアテラは定番人気のため中古流通量が多く、その分“常に買いたい顧客がいる”モデルでもあります。
安定した人気が買取相場の安定につながっており、査定でもプラス評価を得やすいシリーズです。
シーマスター ヴィンテージ300
シーマスター300は1950〜1970年代の個体が特に人気で、現在では入手困難なモデルとしてコレクターが追い求める存在になっています。
●当時のデザインならではの味わい
ヴィンテージのシーマスター300は、現行とは一線を画すクラシックな雰囲気があります。
・焼けた夜光
・使い込まれたベゼル
・経年変化によるダイヤルの独自の表情
など、個体差そのものが魅力となり、唯一無二の価値を生み出します。
●希少性が年々上昇
当時のオリジナルコンディションを保った個体は年々減少しており、現在では非常に希少です。
特にオリジナルパーツのまま残っている個体は市場価値が高く、ヴィンテージ市場でも価格が上昇しています。
●パーツのオリジナル性が査定の大きな鍵
ヴィンテージモデルは修理の過程でパーツ交換やリダン(再塗装)されている個体も多く、査定が難しいモデルです。
専門店では
・針の焼け具合の一致
・ダイヤルのフォントの形状
・ベゼルの年代個体の一致
など細かいポイントを確認して“本来の価値”を判断します。
そのため、シーマスター300のヴィンテージは“経験豊富な鑑定士による査定が必須”といえるシリーズです。
高価買取につながる具体的ポイント
シーマスターを売る際に査定額が大きく変わる要素を丁寧に解説していきます。
① 箱・ギャランティカード・コマの有無
オメガはギャランティカードの有無が査定に直結します。
理由としては
・正規品の証明
・購入時期の確認
・転売のしやすさ
などが挙げられ、付属品が揃っている個体は中古市場でも安心して取引されるため、高額査定が期待できます。
② 人気カラー・人気サイズ
ダイバー300Mでは
・ブルー
・ブラック
が定番人気です。
プラネットオーシャンではオレンジベゼル、アクアテラでは41mm前後のサイズが売れ筋で、高評価につながる傾向があります。
③ 状態の良さは最重要
シーマスターはスポーツウォッチであるため、使用環境によって傷がつきやすいモデルです。
特に
・ガラスの欠け
・深い打痕
・ブレスの伸び
は査定で大きくマイナスになります。
ただし“使用に伴う小傷”程度であれば研磨で改善できるため、査定への影響は比較的少なく済むこともあります。
④ メンテナンス履歴の有無
オーバーホール実施の証明書があると、内部状態の良さが確認できるため、査定でプラスになることがあります。
内部の状態は外から見えないため、信頼材料として重要です。
⑤ 現行モデルまたは廃盤モデルの価値変動
廃盤になった直後は市場価格が上がることが多く、タイミング次第で高価買取が狙える場合があります。
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当店「ネクストリンク」は、岡山市でオメガ シーマスターの高価買取に絶対の自信があります。
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まとめ
シーマスターは70年以上にわたって進化を重ね、誕生当初の実用時計から、プロダイバー仕様の本格時計、そして現代の高性能ムーブメント搭載モデルへと進化してきました。
防水性、デザイン性、精度、耐磁性などあらゆるバランスが優れており、オンオフ問わず使える万能さが魅力です。
中古市場でもユーザー層が広く、需要が安定しているため、適切な環境で査定すれば高価買取につながりやすいモデルです。
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